18世紀フランス、一着のドレスに一編の詩を書き下ろしました。KCI(京都服飾文化研究財団)の発行する『服をめぐる』15号にて。

下記KCIのwebより冊子の全ページご覧頂けます。
https://www.kci.or.jp/publication/pdf/…/fukuwomeguru_015.pdf

KCIが収蔵する17世紀から現在までの服飾資料1万3千点のアーカイブの中からお気に入りの一品を見つけて詩を寄せるという、なんとも贅沢な時間。
キュレーターの筒井直子さん、KCIの皆さん、素晴らしい機会をありがとうございました。

 

私が選んだのはフランス革命の足音が近づく1780年頃のドレスと巨大な船のヘッドピース。ドレスの撮影は小暮徹さん。この頃の王侯貴族の文化はまさに「ベルサイユのばら」の世界。
熟しきって崩れ落ちる寸前の果実のような危うさと共に、極限の人工美を開花させていました。お抱えの仕立て屋や理髪師たちは、貴族のわがままに答えながらどんな思いで作り上げたのだろうか。もはや後戻りできないところまで来てしまった、おかしみと哀しみを頭上の船に感じながら、貴族社会の終焉をなぞった一編を書いています。良かったら是非ご覧になってみてください。

https://www.kci.or.jp/